水素ステーション設置の先陣を切った岩谷産業。
同社は1941年以来「水素」を取り扱っている老舗で、工業用水素の製造から輸送・貯蔵・供給・保安まで一貫した全国ネットワークを持っています。
政府が東京、名古屋、大阪、福岡の4大都市圏を中心に今年度中に移動式を含めて100箇所の商用水素ステーション展開を後押しする中、岩谷産業はその5分の1にあたる20箇所を担う計画。
昨年7月に兵庫県尼崎市に国内初となる商用水素ステーションを他社に先駆けて開設しており、同年10月には北九州市小倉に開設、今年3月にはトヨタグループの協力を得て「トヨタ東京カローラ」発祥の地である東京タワーの直下に建設中の水素ステーションが完成予定。
このステーションは水素の充填だけでなく、FCVや水素関連技術を展示するショールーム機能も併せ持った都心初の水素供給拠点となるそうです。
同社は平行して「商品」「サービス」「クリーンエネルギー」を一ヶ所で提供可能な地域のインフラとして東京都と愛知県にセブンイレブンとの併設店舗2店舗を今年度中にオープン予定。
一方、昨年12月にはトヨタに続いてFCVの発売を予定しているホンダとも共同で北九州市エコタウンセンターに実証試験用の「スマート水素ステーション」を開所。
ホンダ製の「高圧水電解システム」を共同開発によりパッケージ化した水素ステーションで、設置工事期間は約1日と短く、設置面積を大幅に削減しています。
エコタウンセンター内の太陽光パネルによる電力供給により水素を製造しており、将来的には太陽光発電、風力発電などの再生可能エネルギーの整備を推進、CO2フリーとなる水素製造も視野に入れていると言います。
さらに今年2月には関西国際空港内に水素ステーション建設を決定。
このステーションでは同社の液体水素製造拠点である堺市からローリーで輸送した「液化水素」をFCVに供給するオフサイト方式を採用しているそうです。
岩谷産業による「液化水素」の国内シェアはその輸送効率の良さから6割を超えているそうで、ほぼ独占状態とか。
お馴染みの国産「H-IIAロケット」に液化水素を供給しているのも同社で、気体水素に比べて約10倍以上、輸送効率が高いと言います。
同社はこの「液化水素」を軸にインフラ整備を加速させる計画で、これにより高圧水素ガスを貯蔵するステーションに比べて建設費を半減させる考え。
日経新聞によると、FCVに供給する際に必要となる液化水素圧縮機をドイツのリンデ社と共同開発しているそうで、それに伴う車両側の水素貯蔵タンク変更についても既に自動車メーカーとの間で開発を進めている模様。
実現すれば現在700気圧の高圧タンク2個分の容積低減が可能になると予想され、車室スペース拡大に大きく寄与しそうです。
■岩谷産業Webサイト
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