2014年8月31日日曜日

トヨタが初の高圧水素タンク「登録容器製造業者」認可を取得

2014年度内にFCVを700万円くらいでリリースすると発表したトヨタ。国は補助金を200万〜300万円くらいで検討しているそうですが、いうまでもなく価格だけでなく水素ステーションなどのインフラ整備も欠かせません。


TOYOTA_FCV_01 トヨタのFCV発表会で、FCVのリリースとインフラ整備を「鶏と卵」で例えるシーンもありましたが、どちらが先ということではなく、トヨタはFCVの開発に注力していくという強い意志が感じられました。


今回トヨタは、高圧ガス保安法により定められているガス系燃料タンクのうち、FCV用高圧水素タンクに関して、自主検査により製造することができる 「登録容器製造業者」として経済産業大臣の認可を取得しました。


TOYOTA_FCV_02 これは、1997年に経済産業省にて法整備された制度で、70MPa(メガパスカル・700気圧)の高圧水素タンク製造業者として認可を受けるのは、トヨタが初。


FCV用の水素は、気体のままタンクに貯めるわけですが、多くの水素を貯めたいといっても、タンクは大きくて嵩張るだけに、大きくするのにも限界があります。FCV用タンクは、ひと昔前は350気圧でしたが、現在は700気圧まで規格が高くなっています。


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高圧水素タンクなど10気圧以上の圧力でガスを貯蔵する容器や付属品はすべて、経済産業省の型式認証を取得したうえで、製造過程において、高圧ガス保安協会(KHK)の立会検査を受けることが高圧ガス保安法により義務づけられています。


さらに、高圧水素タンクは、製造途中と完成時の2回の立会検査が必要であり、検査で合格するまでは次の工程に進めることができないため、トヨタは「FCHV-adv」などのFCVの生産時に、高圧水素タンクの製造過程でKHK検査員の立会検査を受けていたわけです。


これにより、「タンクの検査待ち在庫の管理、タンクの製造計画やFCVの生産計画を立会検査の日程に応じて調整する、といった対応が必要だった」というのは、確かにそのとおりでしょう。


冒頭でご紹介したように、2014年度内からのFCVセダンの販売開始に向けて自主検査による高圧水素タンクの製造が可能となる「登録容器製造業者」の認可が必要であると考え、取得に向けて準備をし、今回初めてトヨタが認可を取得。


今回の認可取得により、認可基準に沿って自社で検査員制度を制定し、そこで選定した社内検査員の自主検査による製造が可能となり、KHKの立会検査を受ける必要がなくなり、高圧水素タンクの製造効率の向上はもちろん、さらには、FCVの生産性向上、コスト低減にもつながります。


トヨタでは、今回の認可取得を機に「安全で、ユーザーが安心して使える高圧水素タンク」の製造効率向上に向けた工程の見直しなど、FCVの生産準備を進め、2014年度内の市販化に向けて邁進していく構えです。


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■FCVの補助金「少なくても1台あたり200万円」安倍総理が表明

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■トヨタが2014年度内にFCV(燃料電池車)を700万円程度で発売へ

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■トヨタFCVにまつわる5つの疑問

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(塚田勝弘)


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