「ガラガラ」というディーゼルエンジン特有の音ってありますよね。アイドリングストップ機能があれば、最も耳に入ってくるアイドリング時の大半はエンジンが停まっているわけで、その状態ならガソリンだろうがディーゼルだろうが関係ありません。
とはいえ、ガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車を乗り比べると、やはり前者は静かで、後者は独得の音と振動が気になるのも正直なところ。
マツダCX-3には「ナチュラル・サウンド・スムーザー」と呼ぶ、世界初のダイナミックダンパーがピストンピンに組み込まれています。
1.5LディーゼルエンジンのみとなるCX-3ですが、実はベースの状態ですでにデミオよりも静粛性をアップさせています。
そこに、この世界初の「ナチュラル・サウンド・スムーザー」をピストンピンに仕込んでいます。
「ガラガラ」というディーゼルのノック音がどう発生しているか、マツダ流でいうと「カラクリ」の解明に挑んできたそう。
以前からも静粛性を高めるべく、燃焼にテコ入れし、シリンダーヘッドやブロック、クランクシャフトによる原因音への対策(各部の寸法を変えるなど)をしてきたそうですが、新型デミオの時点で残ったのはピストンやコンロッド。
その発生メカニズムですが、燃焼時にピストンが振動し、コンロッド、クランクシャフト、そしてベアリングを介してシリンダーブロックへと振動が伝わり、シリンダーブロックの表面と触れている空気を揺らすことで鳴る音と、燃焼を受けたシリンダーヘッドが振動を起こし、シリンダーブロックに伝わり、シリンダーブロックの表面と接する空気を揺らして発生する音があります。
具体的には、発進直後にゆっくり加速している時に「カラカラ」という音が発生しやすく、さらに速度が上がればエンジン音以外のノイズが入ってきますので、気にならなくなっていきます。
マツダでは残ったピストンとコンロッドに原因があるのでは? と調査をし、各部の振動と圧力を調べていくと、3500ヘルツ前後に振動増幅要素があることが判明したそうです。
さらにコンピュータで、3500ヘルツ付近で何が起こっているのかを再現し、「ピストンが上下に振動するとコンロッドが上下に伸び縮みする」という変な現象を発見。
つぎに、ピストンの上下振動やコンロッドの伸び縮みをどうするかを検証し、そこで出てきたのがダイナミックダンパーになります。
振動を抑えたい時に、同じ周波数の特性を持った別のモノを付けることで、別のモノは振動するが、抑えたい構造物の振動を抑制できるというもの。
つまり、代わりに振動するモノを付けようという発想ですが、さてどこに付けるか? というのも問題。
そこで探し出したのは、ピストンの中にあるピストンピン。ピストンピンの中は空洞で、逆に言うと、そこ以外に付ける場所はなかったそうです。
「ナチュラル・サウンド・スムーザー」は、「XD Touring」以上のAT車にメーカーセットオプションになります。気になる効果のほどは、CX-3の試乗後にご報告したいと思います。
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(塚田勝弘)
画像付き元記事はこちら:マツダCX-3のディーゼルエンジンはあの「ガラガラ」音がしない!?(http://ift.tt/1ymkcuv)
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